英語の学び方

初心者のための音読ガイド~音読のやり方~

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英語学習として音読をやってみようかな…と思っていますが、どう音読すればいいのでしょうか?

音読は国語では何度もやったことがあると思いますが、英語の音読となるとどうすればよいかわかりにくいですよね。この記事では「音読の効果」「音読学習を行うタイミング」「音読のやり方とポイント」について解説しました。

中学英語イメージリンク

音読とは

おんどく【音読】
声に出して読むこと

出典『大辞林 第三版』より

音読は黙読の対義語で、「声に出して読む」ことが「音読」です。しかしここでは「英語学習における音読」をテーマにしているので、ある程度まとまったボリュームの英文を声に出して読むことを音読としたいと思います。

 

音読の効果

音読という外国語学習法は古くから有効だと言われてきました。有名なところでは最終的に18ヶ国語も操ったドイツのシュリーマンの音読学習法、日本では國弘正雄氏による「只管朗読(しかんろうどく)」などがあります。只管朗読とは「ひたすら朗読する」という意味です。

参考 シュリーマンの音読学習法
(1)非常に多く音読すること
(2)決して翻訳しないこと
(3)毎日一時間をあてること
(4)つねに興味ある対象について作文を書くこと
(5)これを教師の指導によって訂正すること
(6)前日直されたものを暗記して、次の時間に暗唱すること

出典『古代への情熱』(シュリーマン著)

また文科省の英語教育改革事例の一つとして、音読が英語四技能(読む・書く・話す・聞く)向上に役立ったとするレポート(2015年)も提出されています。
取組事例⑥ F高等学校『思考力・表現力を伸ばす指導でコミュニケーション・ツールとしての英語力を鍛える』 – 文部科学省 ※PDFのP.11

 

このように注目を集めている音読学習ですが、音読には具体的にどのような効果があるのでしょうか。國弘氏は音読学習の到達点を次のように示しています。

(1)英文をひっくり返さずに頭から順番に読んで意味がわかる。
(2)日本語が頭に浮かばないのに、意味がイメージとして実感できる。
(3)ふつうのスピードで吹き込まれた付属のテープをテキストを見ずに理解できる。
(4)音読がネイティヴ・スピーカーにらくらくと通じる。
(5)文のどの部分が、他の言葉と入れ替え可能かという、基本的な予測力がある。

出典『英語の話しかた』(國弘正雄著)

シュリーマンと國広氏の音読法で共通しているのは、「英文和訳・翻訳をしない」ということです。私たち日本人が普段の日本語を頭から順に理解しているように、英語も頭から順に理解できるようにする。それが音読の効果であり、ゴールなのです。

 

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音読学習を行うタイミング

「音読学習はいつやるのがよいのか?ある程度英語ができるようになってからなのか、それとも初心者のうちからやるべきなのか?」ーこの質問に対しては、英語上達完全マップというサイトの学習フローがわかりやすいのでご紹介します。

サイトトレーニングの進め方 標準ケース

要点を述べると、初心者レベル(TOEIC 600点まで)では重点的に音読を行い、中級レベル(TOEIC 600~800点)以降は徐々に減らしていくことを推奨しています。つまり、初心者から中級者までが音読に取り組むべきだということです。

 

音読のやり方とポイント

ここから音読のやり方について述べていきますが、まずその大前提についてお話します。

大前提
音読教材の内容をどこまで理解するかは、初心者の間は細かい点にこだわらずあらすじをつかむだけで良しとする。中級者になるにつれて少しずつ理解度を深めるようにする。

同じ音読でもレベルによって、そのやり方は変えていくべきです。それでは、初心者と中級者の音読モデルを提示したいと思います。

 

初心者モデル(TOEIC 600点まで)

  • (1)内容をざっくり理解する
  • (2)リピーティングする(モデル音声使用)
  • (3)音読する
  • (4)シャドーイングする(モデル音声使用)

初心者にとって重要なことは成功体験を積んで自信をつけることです。そのためには(1)の段階では細かいところは気にせず、大まかに理解することを重視してください。極端に言えば、わかるところだけを拾っていくという姿勢でも構いません。

「丹念に調べあげよう」という姿勢は素晴らしいのですが、その姿勢は英語学習の初期段階ではアクセルではなくブレーキになってしまうことが多いものです。

英語という異質な環境のなかでは、ともすれば自信喪失して続ける意欲が失われがちです。そうならないように、まずは環境に慣れることを優先してください。

ざっと読んでみて内容がわからない教材は、音読教材に向いていません。意味のわからない英文をいくら音読しても身につかないので、教材を選ぶときにはざっと読んでみて内容がわかるかどうかチェックして下さい。

 

中級者モデル(TOEIC 600~800点)

中級者以上には、東進ハイスクールの有名講師である安河内哲也(やすこうち てつや)氏が提唱する音読方法がぴったりなので、レッスン項目のみを引用してご紹介します。レッスンごとの詳しい解説はリンクより確認して下さい。

~ 棒読みデタラメ音読を廃し、必ず英語力が身に付く10の方法 ~
(1)構造の理解と単語・フレーズの暗記を先行
(2)リピーティング
(3)サイト・トランスレーション
(4)Read & Look up
(5)音読筆写
(6)加速トレーニング
(7)オーバーラッピング
(8)シャドーイング
(9)短文ショートプレゼンテーション【すべての短文学習のゴール】
(10)長文リスニング理解【すべての長文学習のゴール】

サイト必ず英語力が付く、正しい音読10の方法

中級者になると「自分を信じる」から「自分を信じない」へ姿勢を変化させる必要があります。わからないことに目を向けるのはもちろんのこと、これまで気に留めなかった些細なことにも疑いをもってかかるわけです。

英文にしつこくつきまとい、何度も何度も分解と繋ぎ合わせを繰り返して、自分のものにしていく。中級者にはそういう学習法が大切です。

 

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