助動詞 must の代表的な意味
英語 | 主な意味 | 例文・フレーズ |
---|---|---|
must | ~しなければいけない | I must go on a diet.(私はダイエットをしなくてはいけない) |
[否定文で]~してはいけない | You mustn’t talk to your mother like that.(お母さんにそんな口のきき方をしてはいけない) | |
~に違いない | She must be Shinichi’s mother.(彼女は信一の母親に違いない) | |
絶対に~するべきだよ | You must visit Tokyo Disney Resort.(絶対に東京ディズニーリゾートへ行くべきだよ) |
※記事内では表に掲載のない意味・用法も解説しています。
「~しなければいけない」の意味で有名な must ですが、他にも用法があります。この記事では must のコアイメージを元に、must の持つ意味・用法(「義務」「禁止」「強い確信」「強いオススメ」)について解説します。
mustのコアイメージ
mustのコアイメージは「これしかないモノが迫ってくる」です。
本来は複数の選択肢があるはずのところ、選択肢が一つしか見えなくなって、その一つが迫ってくるイメージです。
mustの主な用法は「義務」「強い確信」「強いオススメ」です。どれも「これしかない!」という感覚があります。
mustの用法
義務
例文:It’s getting dark. I really must go.(もう暗くなってきてしまった。本当に帰らなくてはいけないな)
話し手はこの場を離れなければいけない状況が迫ってきていると感じています。
例文:You must attend the meeting.(あなたはそのミーティングに出席しなければいけない)
そのミーティングに出席しなければいけない状況を相手に押し付けています。
それ以外の選択肢はないという感じなので、聞き手には命令として受け取られます。
例文:I must go on a diet.(私はダイエットをしなくてはいけない)
話し手はダイエットをしなければいけない状況が迫ってきていると感じています。
このセリフは話し手の決意とも言えますが、意志を表すwillと比べると追い込まれている感じがする表現です。
禁止
例文:You mustn’t talk to your mother like that.(お母さんにそんな口のきき方をしてはいけない)
お母さんにそのような口のきき方をしてはいけないと、相手に「やってはいけないこと」を押し付けています。
強い確信
例文:She must be Shinichi’s mother.(彼女は信一の母親に違いない)
「信一の母親」以外の選択肢はない、「信一の母親」であることが唯一の選択肢だという感じのセリフです。
強いオススメ
例文:You must visit Tokyo Disney Resort. It’s home to the only DisneySea in the world.(絶対に東京ディズニーリゾートへ行くべきだよ。世界で唯一ディズニーシーがある場所だからね。)
東京ディズニーリゾートへ行くことを自分のオススメとして相手に強力にプッシュしています。
mustが強いオススメを表すのか、相手への命令を表すのかは言い方や文脈に依存しますが、たいてい問題なく区別できると思います。
mustの用法まとめ
mustのコアイメージは「これしかないモノが迫ってくる」です。
mustの主な用法は「義務」「強い確信」「強いオススメ」です。
mustの用法 | 意味 | 備考 |
---|---|---|
義務 | ~しなければいけない | やらなければいけないことが迫ってくる やらなければいけないことを押し付ける |
禁止 | ~してはいけない | やってはいけないことが迫ってくる やってはいけないことを押し付ける |
強い確信 | ~に違いない | 唯一の選択肢 |
強いオススメ | 絶対に~するべきだよ | オススメを強力にプッシュ |
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コメント
mustの意味知っているつもりでしたが意外と深い意味があるのですね。選択肢がそれしかないという場合や強いおススメや義務を表したいときに使うのですね。今まで意外と気軽にmustは使っていましたが今後はこういったことを意識しながら使おうと思います。
この記事を読んで改めてコアイメージが大切だということがわかりました。”must”のコアイメージの「これしかないモノが迫ってくる」を知っているだけで、使い方に迷うことがなくなった気がします。また、学生時代より普通に使用し理解していたことでも、もう一度勉強し直すと新しい発見がありました。
MUSTの使い方を再確認出来ました。会話で使うなら自分が主語以外は、かなり注意が必要だと思いました。自分の子供相手ならYou must やYou mustn’tでも構わないのでしょうが、大人相手だとYou must go toだと押しつけがましくなりそうなので、仲の良い人限定にした方が安全かなと感じました。
must は人に言うときに使うと押し付けや命令のように受け止められるんですね。気を付けて使わないと・・・ですね。他には、おススメの意味があるということを初めて知りました。これは、使ってみたい表現だと思いました。
must のコアイメージがおもしろいですね。私が中学生の頃にmustを習ったときと比べると、最近のほうがmustのコアイメージが一般的に広まっているような気がしています。「これはマストだよ」なんて使い方を、普通の人がしてますから。
笑うセールスマンの喪黒をモチーフに解説されているところに、英語が苦手な人でも受け入れやすいものになっているなと感じました。mustだけでも様々な用法があると一目見るだけでよく分かりました。mustとよく似たhave to~の説明もあるようなので、そちらの記事も読んでみようと思います。
mustのコアイメージは、いくつか選択肢があるなかで、この選択肢しかなく、それが迫ってくるイメージであるという解説でした。助動詞については、まぎらわしい使い方をする助動詞もありますが、mustに関してはそれがないので、すぐに理解できました。よかったです。
例文に使われている英文がとても理解しやすい優しい単語で構成されていたので、和訳を見なくても英語で直接mustについての理解度が増したと感じました。最初のイラストのパロディはよくわからなかったけど、インパクトはありました。笑。