英語よもやま話

カモンベイビーアメリカの意味

この記事は約4分で読めます。

DA PUMP の『U.S.A.』に出てくる「カモンベイビーアメリカ」とはどういう意味なのでしょうか。カモン(come on)のイメージを元に、編集部の遠藤と今井が対談形式で解説します。

中学英語イメージリンク

カモンベイビーアメリカとは

今井 いま流行っている DA PUMP の歌に出てくる「カモンベイビーアメリカ♪」ってフレーズですけど、冷静に考えたら変な歌詞ですね。

遠藤 今井くんはどういう風に解釈したの?

 ベイビーは親しみを込めて呼ぶときに使いますよね。カップルが「マイベイビー」と呼び合ったりしますし。

 ベイビーとアメリカで「アメリカちゃん」みたいな感じですかね。親しみがある感じ。そうすると「こっちきなよ、アメリカちゃん」になるのかな…。

 なるほど。先に結論を言うと、「カモンベイビーアメリカ」の意味は「まだまだ一緒に行こうぜ、アメリカさん」って感じになるんだ。

 えぇ!? どうしてそんな意味になるんですか?

 それでは、カモンベイビーアメリカのカモンの意味から確認していってみようか。

 

カモン(come on)の意味

 カモンは英語では “come on” と書きます。省略形の “c’mon” もよく見かけるね。

 この “come on” のイメージは「向こうから中心にやってきて触れる」というものです。

 「中心」って何ですか?

 わかりやすいのは「話し手」を中心に据えるパターンです。この場合、相手に対して「話し手の方にやってきて」、つまり「こっちへおいで」という意味になりますね。

 中心には、それ以外に「本来あるべき状態」なども据えられます。その場合、本来の状態からズレている相手に対して「本来の状態に戻るように」というイメージから「おいおい、ちょっと待ってよ。落ち着いて」という意味になります。

 あと、中心に「いつもの良い状態」を据えた場合は、「いつも通りに頑張って」という意味にもなります。

 なるほど。昔「TOEICの点数ひどかった…」とネイティブに話したら「何点だったんだ?教えてくれよ」「やだよ」「Come on Kosuke!」というのはありましたね。これもネイティブ的には「話題に乗ってこいよ!」みたいな感じですかね。

 そうだね。中心に「TOEICの点数に関する話題」を据えていて、そこから逃げようとする今井くんに「おいおい、戻ってこいよ」と言っているわけですね。

 

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カモンベイビーアメリカの意味

 ”come on” の主な意味として3つ挙げていただきましたが、今回の「カモンベイビーアメリカ」は、どの意味で使われているんでしょう?

 歌詞を全部聞いた感じだと、一番強いのはやっぱり「こっちへおいで」ですね。

 えっ? それじゃあ、どうして「カモンベイビーアメリカ」の意味が「まだまだ一緒に行こうぜ」になるんですか?

 それについては、まずイラストを見てみてください。

 全体を通して、過去の「アメリカへの憧れ」と「その憧れに基づいた行動」が多く歌われていますよね。

 そのような青春時代をともにした「アメリカ文化」、数十年たって内容も関係も変化してしまったけれど、「まだまだ一緒に行こうぜ」という意味で、「C’mon, baby アメリカ(カモンベイビーアメリカ)」と歌っているわけです。

 

 なるほど~。”come on” という表現は、話し手が動いている場合は「一緒に行こう」という意味になるわけですね。

 あと「カモンベイビーアメリカ」の「アメリカ」は、「日本人から見たアメリカ文化」なんですね。

 そうですね。実際の歌詞で「C’mon」と「baby」は英語表記なのに「アメリカ」はカタカナ表記になっているのは、これが「彼らにとってのアメリカ」だからでしょうね。(参考 DA PUMP『U.S.A.』の歌詞

 そのような「アメリカ」を親しみを込めて baby と呼んでいるわけで、その観点から「アメリカさん」と訳しました。日本語にしにくい部分ですけどね。

 そう考えると合点がいきますね。これで、この歌のことを友だちにドヤ顔で説明できます。ありがとうございましたー。

 

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コメント

  1. フォッグ より:

    今流行りのDA PUMPのUSAの解説は、面白おかしくて大変素晴らしいと思いました。内容もインパクトも十分すぎるくらい良かったので次回も期待しております。

  2. かなた より:

    話題のC’mon baby Americaに触れての対談形式での解説、楽しくスッと読み切りました。「come on」イコール、「こっちへおいで」だけじゃなく、いろんな場面で使ってみたくなりました。海外ミュージシャンのコンサートでcome on!come on!のコールに、ステージへ登ろうとしたファンが係員に止められていたのを思い出しました。意味が違っていたのですね!

  3. フリーランス より:

    Come onの用法の3つのイメージの会話例みたいなものも入れると、より雰囲気が伝わるので良かったかもしれないと思いました。

  4. とまと より:

    二人の方が会話している形式でとても読みやすい記事ですね。私もこっちにおいでアメリカという意味かなと思っていたので、説明されている意味のほうがしっくりきました。

  5. 納豆 より:

    come on、略してc’monってあんまり一般的に使われすぎて逆に意味とか深く考えられない表現ですよね。カモンベイベーアメリカは相当砕けた言い方なんでしょうが、意味を分解していくと興味深いものが見えてくるんですね。

  6. pop より:

    分かりやすーい!

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