at school、in the school という表現がありますよね。両方とも「学校に」という意味だと思いますが、その違いは何なのでしょうか?どう使い分ければいいのでしょうか?
at school と in the school は中学校で学ぶ英語表現ですが、その違いはわかりにくいですよね。この記事では at と in のコアイメージを元に、両者のニュアンスの違いを解説をします。
at と in のイメージの違い
at のコアイメージ
at のコアイメージは「点に向かう」です。
単なる点だけではなく「ある地点に移動させる」、「ある地点での活動」もイメージに含んでいることに注意してください。
at の主な用法は「点」「点に向かう動き」「場における活動」です。
「場における活動」の例として、たとえば at church は「教会で礼拝している」という活動を表します。
※前置詞 at の持つイメージ・意味についての詳細は「前置詞 at のイメージと意味・用法まとめ」をご参照下さい。
in のコアイメージ
in のコアイメージは「何かの中にある」です。
in は「外側には存在しない」ことも表しています。
※前置詞 in の持つイメージ・意味についての詳細は「前置詞 in のイメージと意味・用法まとめ」をご参照下さい。
at school / in the school / at the school / in school の違い
at school と in the school 以外に、at the school と in school も含めて違いを確認しましょう。
at school の意味
例文:He is at school.(彼は学校に行っているよ/授業を受けているよ)
冠詞の枠に入っていない school 単体は「学校の仕組みや働き」を意味します。つまり、school は「先生は授業を行い、生徒は授業を受ける」そのようなものを表しているわけです。
at school という表現は、そのような学校において活動していることを表すので、当然その学校とはいつも通っている学校ということになります。
この例文は、いつも通っている学校で彼が授業を受けている(または授業をしている)ことを意味しています。
※冠詞の有無による違いについては「at home と in the house の違い」にて詳しく述べています。
シーン(土曜日の朝)父親の質問「子どもはどこ?」に対して、母親「学校よ(He is at school)。土曜授業なの」
in the school の意味
例文:He is in the school.(彼はその学校内にいるよ)
この例文は、彼がその学校の建物内にいる(外にはいない)ことを意味しています。
話し手にとって「彼が建物の内部にいるのか、外部にいるのか」が重要なときに使う表現です。
また the school がどの学校を指しているのかは文脈に依存します。いつも通っている学校かもしれませんし、それ以外の学校かもしれません。
シーン父親の質問「不審者が出たらしい!子どもはどこ?」に対して、母親「学校の中にいる(He is in the school)って連絡があったわ」
at the school の意味
例文:He is at the school.(彼はその学校にいるよ)
この例文は、彼がその学校という地点にいることを意味しています。学校の建物内なのか、外(運動場など)なのかは意識されていません。
the school がどの学校を指しているのかは文脈次第ですが、いつも通っている学校の場合は通常 at school を用いるため、別の学校を指していると考えるのが自然です。
シーンテレビ「今日は○×小学校にお邪魔しています」に対して、母親「あら、うちの子、今日は交流でその学校にいる(He is at the school)はずだけど…」
in school の意味
例文:He is in school.(彼は学生だよ)
この例文は、彼が生徒として学んでいるところ(在学中)であることを意味しています。
in school は「先生は授業を行い、生徒は授業を受ける」そのような学校の仕組みの内部にいるということです。
この例文が「教師として働いている」という意味にならない理由は、in school の外側にあるのが「就労している(働いている)状態」だからです。そのため、教師ではなく生徒として学んでいるという意味になります。
シーン友だちの質問「いま旦那さん何しているの?」に対して、妻「会社を辞めたの。資格を取得するため、いま学生をやっている(He is in school)わ」
まとめ:at school, in the school, at the school, in school の違い
フレーズ | イメージ | 補足 |
---|---|---|
at school | いつもの学校で活動している | 学校の教師か生徒である |
in the school | その学校の建物内にいる | 建物の外にはいない |
at the school | その学校という地点にいる | 通常、その学校はいつも通っている学校ではない |
in school | 学生として学んでいる | 働いてはいない |
コメント
前置詞ひとつ冠詞ひとつでこれだけ意味が違ってしまうとは、驚きです。
逆に適切な使い方次第で、これだけ多くの表現ができる事に感動します。
at, in や the などの絶対知っている英単語ですから、何とか使い方を覚えて、いろいろなニュアンスを表現してやろう、という気になります。
atとinの違いの解説が非常にわかりやすく、コアイメージを使って覚えることでとても頭に入りやすかったです。
また、theの入った文章との比較もとてもわかりやすく、特に「He is in school.」の意味が「彼は学生だよ」となることが明確に理解できました。
四つの熟語をセットで解説していただいたことで、とてもよく理解できました。非常に実践的な記事ですばらしいと思いました。
ともに場所を表す前置詞ですが明確な使い分けがあるんですね。図を見てよくわかりました。またあまり意識していませんでしたがtheのあるなしでも大きく意味が違ってきてしまうんですね。今まであまり気にしていませんでしたが今度から気を付けようと思いました。
この記事は少し複雑だと感じました。in と at のコアイメージの違いだけなら簡明なのですが、schoolという単語が特殊なようですし、冠詞の有無も絡んできたので、最初は頭がこんがらがりました。しかし最後のまとめを参考にして再読したところ、それぞれの違いをしっかり把握できたので、やはりよくできている記事だと思います。
これまで前置詞には大変悩まされてきました。なので、大まかにフレーズで覚えるようにしてきました。しかし、前置詞+theで構成されるとチンプンカンプンになってしまい、毎回辞書を引いていましたが、この記事のおかげでイメージをつかむことができました。参考になりました。
atとinの違いは読んでいても理解するのが難しいなと感じました。図の中にいるかどうかという理解のしかたが一番解りやすかったです。atについてはなかなか理解することは難しいなと感じましたが、点などある程度は理解できました。
at と in も悩むところですよね。それでも、2つの違いは何となくわかっていたつもりでした。しかしながら、こちらの記事では the も含めた4パターンがあり、まったく意識していなかった部分でもあるので、とても参考になりました。何度か読んでみなければ、しっかり理解できないかもしれません。
それぞれの違いがよく分かった。特にin schoolの意味は、漠然としていたが、今回の解説を読んではっきりと違いがわかった。また、具体的なatの用法のイメージも分かりやすかった。
イラストに色がついていてとてもキレイで見やすいです。記事の最初に問題を大きく絵にて取り上げることで、インパクトが強くなり、とてもいい感じです。正直、分かりずらい内容の英語なので、文字はあまり見たくないのが本音です。文章で書くより、絵で描いてある方が、覚えやすく、後々忘れません。また、見て簡単にすぐに思い出すことができるので便利です。
逆にコアイメージは一見分かりずらいです。inとatは比較的簡単な違いですが、より難しい内容に思えてしまいました。
これは学校で習っていない。学校では教えてくれない英文法。やはり先生の質は大事です。ありがとうございました。