for と during は「~の間」という同じ日本語訳になるので、わかりにくいですよね。この記事では、for と during のコアイメージを元に、for と during の違いを解説しました。
概要:for と during の違い
先に結論を述べると、for は後ろに「数値」を伴う一方で、during は後ろに「名称」を伴うという違いがあります。
これだけで十分かもしれませんが、どのようなイメージの違いによるものなのかを解説しておきます。
for のコアイメージ
for のコアイメージは「(目の)前の方向」です。
for は「範囲・期間」を表す用法のとき、「~の間」という訳になります。
※前置詞 for の持つイメージ・意味についての詳細は「前置詞 for のイメージと意味・用法まとめ」をご参照下さい。
during のコアイメージ
during のコアイメージは「Aが続いている時」です。
during は何かが続いている情景を重ね合わせるイメージで、「~の間に」という訳になります。
例文解説:for と during の違い
for
例文:Bake the cake for 40 minutes.(ケーキを40分間、焼きなさい)
for の表す範囲が40分だというイメージです。for によって範囲が設けられた後、その幅の長さが数値で提示されるという流れです。
例文:I have lived in Kyoto for two years.(京都に2年間住んでいます)
現在完了形 have lived は「過去のある時に住み始めて、現在も住んでいる状態」を表しています。
for はその過去のある時から現在までの幅を対象としており、その幅の長さが2年だと述べているわけです。
この観点から、for は現在完了の継続用法と相性がよい前置詞だと言うことができます。
for は基本的に数値を伴いますが、数値に準ずる表現も持ってこれます。
・for three months(3ヶ月の間)
・for a few days(2、3日の間)
・for a long time(長い間)
during
例文:I had a part-time job during the summer.(その夏の間にアルバイトをした)
during the summer は「その夏が続いている時」という情景を I had a part-time job(私はアルバイトをした)に重ね合わせています。
普通は「夏の一部の間」として解釈されますが、文脈によっては「夏の間ずっと」の意味にもなります。
・during breakfast(朝食の間に)
・during my stay in London(ロンドンに滞在している間に)
語源から見る during
during は、かつて存在した dure(持続する、耐える)という動詞の -ing 形です。
そして、breakfast during という分詞構文の形式で「朝食が続いている時」→「朝食の間に」という意味を表していました。
ここから語順を入れ替えた during breakfast という慣用句的な表現に変化して、現在に至っています。
元々は「何かが続いている時」だったので、during は「何か」という名称的な語句と結びつくわけなのです。
※分詞構文についての詳細は「分詞構文って何?分詞構文の意味と書き換えまとめ」をご参照下さい。
まとめ:for と during の違い
- for は後ろに「数値」を伴い、「~の間」という時間の長さを表します。
- during は後ろに「名称」を伴い、「それが続いている時」→「~の間に」という意味を表します。
コメント
“for”と”during”の違いについては、今までも理解をしていたつもりでした。そして、今回の記事を読み、より理解度が増しました。記事内でも書かれていた通り、”for + 数値”と”during + 名称”を理解しておけば今後も迷うことなく使用できると思いました。
forは測れたり単位があるものを伴うと理解できました。duringという単語を初めて目にしました。この単語は習った記憶がないのです。実際に使えるかどうかわかりませんがイメージはわかりました。forにも色々意味があることを初めて知りました。
for は後ろに「数値」を伴いと、during は後ろに「名称」を伴うという解説を読むと、これからは迷うことはないなと思いました。またコアイメージの解説に例文が書いてありますが、これもしっかり読むと使い方を誤ることはないなと思いました。とても参考になりました。
~の間を示す英単語として、for と during があることは中学生レベルでも知っていることでしょうが、違いを説明せよと言われると口ごもってしまう私のような初学者でも、こちらの解説記事はとても明快な説明であるように感じました。
シンプルで分かりやすい説明で、forとduringの違いがよく理解できました。ただ、inやwhileはこれらとどう違うのだろう?という疑問がふと湧きました
for は後ろに「数値」、during は後ろに「名称」と冒頭で直球の説明がありましたので、“あっ”という間に腑に落ちました。その後の「during」の語源も知識として頭にとめておきたいと思います。
元々イメージ的にforとduringはかなり違うのではと思っていたのですが、説明を読んで自分で勝手に思っていただけでそんなに違っていないという印象を受けました。でも、forには数値、duringには名称が来るというのを頭に入れ、今後はコアイメージを意識しながら使い分けていきたいです。
主にforは数値と一緒に使い、duringは名詞と一緒に使う、ということは知っていましたが、それぞれのコアなイメージまで考えたことはなかったので、こちらの記事を読んで理解が深まったと思います。
dureという今はもう存在しない言葉が違う形で生きているのは面白いと思いました。とりあえず「~の間」と英語で言いたい場合の用法としては、forの後には数値、duringの後には何かの名称で覚えておけばいいようなのでわかりやすかったです。