英語では「学校の友達」を a friend from school と表しますが、なぜ a friend of school だとダメなのでしょうか。この記事では、of と from のコアイメージを元に、a friend of school と a friend from school の違いを解説しました。
a friend of school の意味
誤文:He is a friend of school.(彼は学校の友達です)
a friend of school という表現だと「友達が学校の支配下にある」イメージになります。わかりやすく言えば、「学校が所有している友達」のようなニュアンスとして受け取られるわけです。
これは of のコアイメージが「背景を作り、その支配下に置く」であることに由来しています。
A of B で「A は B の支配下にある」イメージになり、そこから「所属・所有」の用法が派生しています。
※前置詞 of の持つイメージ・意味についての詳細は「前置詞 of のイメージと意味・用法まとめ」をご参照下さい。
a friend from school の意味
正文:He is a friend from school.(彼は学校の友達です)
a friend from school は「友達を出会った起点である学校に置く」イメージです。「学校で知り合った友達」という意味になります。
from のコアイメージは「起点」です。
from の「起点に置く」イメージから「出身・由来」の用法が発生しています。
※前置詞 from の持つイメージ・意味についての詳細は「前置詞 from のイメージと意味・用法まとめ」をご参照下さい。
「小学校/中学/高校/大学の友達」英語では?
「学校の友達」以外に「小学校の友達」や「中学の友達」のように区別して表現したいことも多いかと思いますので、フェーズ別の表現を挙げておきます。
- a friend from elementary school(小学校の友達)
- a friend from junior high school(中学の友達)
- a friend from high school(高校の友達)
- a friend from college/university(大学の友達)
【参考】日本語「~の」の働き
私達が「学校の友達」を a friend of school と言いたくなってしまう大きな理由は、日本語の「~の」にあります。
日本語の「~の」は「関係する範囲内にあること」を表します。
「学校の友達」は「学校の関係する範囲内にある友達」というわけです。友達は学校という枠内に入っていますが、学校が支配・所有しているわけではありません。
一方で、英語の “A of B” は「A を B の支配下に置く」で、B が A に何らかの影響を及ぼしています。つまり、日本語の「B の A」よりも一歩踏み込んだ表現だと言えます。
問題の「学校の友達」という表現は、日本語の「B の A」には含まれるものの、英語の “A of B” には含まれない表現だったというわけですね。
まとめ:a friend of school と a friend from school の違い
フレーズ | イメージ | 意味 |
---|---|---|
a friend of school | 友達を学校の支配下に置く | 学校が所有している友達 |
a friend from school | 友達を出会った起点である学校に置く | 学校で知り合った友達 |
コメント
特に意識せずofではなくfriend from schoolを使っていたので、どうしてfromを使うのかがよく理解できてよかったです。日本語の「の」だと縛り的なものがないけれども、ofだと支配というニュアンスが含まれるとは、今まで全く意識していませんでした。普段使っていて、それをどうして使っているのか理解してないフレーズも多いので、こういった記事は大変為になります。
日本語を直訳してしまうとa friend of school と言いたくなりますよね。これだと「学校が所有している友達」というヘンテコな意味になってしまうのですね…。他にもきっとある、ちょっとした間違いやすい言い回しをもっと勉強したくなりました。
ofとfromの使い方は、未だに混乱することがあります。日本人の頭にはofは比較的理解しやすいんですが、fromの使い方はちょっと慣れない用法が多いように思います。fromは起点に置くもの、と言うのをしっかり心に刻み付けたいと思います。
やはり日本語から直訳すると”a friend of school”になりそうなので、この解説は理解しやすかったです。私の場合、このように直訳しても間違った英語のときはそのまま”a friend from school”のように丸暗記していました。しかし、こちらの記事を読み、イメージをしっかり理解すれば他にも応用できると思いました。
of と from の持つコアなイメージの違いから、学校の友達を訳す時には a friend of school ではなく a friend from school でなくてはならない理由がわかりやすく解説されていて参考になりました。
a friend of schoolでは学校の友達でなく学校が所有している友達という意味になってしまうのは初めて聞きました。今まで普通にa friend of schoolと言っていた気がしますが、誤解させていたかもしれませんね。fromとofの正しい意味を理解することが大事だなと思いました。
とても分かりやすかったです。自分の英語力がアップしたと実感できました。
a friend from schoolは実用的な表現なので、今後使う機会が多そうです。まだ知らない人も多そうなので、教えてあげたくなりました。この記事に出会うことができて良かったです。
日本語を母語とするものは、「~の」の働きが関係する範囲内にあるという意識が頭の中にあり、それが災いして、英語のofの感覚がなかなか理解できないとの指摘は、なるほどなと納得させられるものがありました。
タイトルの「学校の友達」英語では何と言う?a friend of school だとダメな理由も解説!と言うのは確かになぜなんだろうと疑問に感じたので、その後の文書が気になりました。理由として、友達を学校の支配下に置くというのは少し解りにくかったですが、何とか理解できました。そして、from が「出身・由来」を表す場合は「起点に置く」だけというのはとてもためになりました。