英文法で「現在分詞」「過去分詞」に出てくる「分詞」ですが、そもそも何者なのでしょうか?この記事では、分詞のイメージを元に、分詞とは何なのかを解説しました。また分詞を表す participle の意味についても言及しています。
分詞の意味・イメージ
英語における分詞とは「動詞と形容詞の性質を合わせ持った複合語」のことです。
分詞という言葉からは、「分ける」といった【分割】のイメージが出てしまいますが、実際には【合わせ持つ】イメージであることに注意して下さい。
例文:He is singing.(彼は歌っているところです)
このsingingが分詞で、意味は「歌っているところ」となります。動き(動詞)と状態(形容詞)を同時に表現していることがわかりますね。
分詞を表す participle の意味
英語では分詞のことを participle と呼びます。
part(部分・役割)という単語が含まれていますが、元々の語源となっているラテン語では、いろいろな役割・働きをする単語のことを participle と呼んでいたそうです。
特に、英語の分詞は「動詞と形容詞の性質を合わせ持つ」ので「動形容詞」のように読み替えたら、分詞というものを捉えやすくなるかと思います。
※英語版のWikipediaでは、participle を verbal adjective(動的な形容詞)と説明しています。
【編集後記】
先人が participle を「分詞」と訳したのは悪手だったと思います。「分詞」という漢字からは、どういう働きをするものなのか、まったく想像できないからです。分詞を「動形容詞」と表現してくれていれば、多くの日本人に苦手意識をもたせずに済んだはずです。
・現在分詞…未完了を表す動形容詞
・過去分詞…完了を表す動形容詞
このように表現したほうがよほど英文法理解に役立つと思います。
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コメント
書籍版は販売してなのでしょうか。
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なるほど〜!これはすごい!!分詞とは「分かれる」のじゃなくて、「併せ持つ」語だったんですねー。目から鱗でした。素晴らしい記事をありがとうございました。
コメントありがとうございます!またコメントに気づくのが遅くなって申し訳ありませんでした。
分詞という名称はホントに日本語訳が良くないですよね。いまからでも正式名称を直してしまいたい気分です(笑)