文型の文法解説
英語の基本的な文型(語順パターン)として、S(主語)・V(動詞)・O(目的語)・C(補語)を組み合わせた5文型があります。
英語の基本5文型
英語の基本文型は、主語(S)と動詞(V)の組み合わせから始まり、目的語(O)や補語(C)が加わることで、意味が広がります。以下の表でそれぞれの文型を確認しましょう。
文型 | 例文 | 説明 |
---|---|---|
SV | He runs fast. | S(主語)+ V(動詞)の基本の形。 |
SVC | He is a doctor. | S(主語)= C(補語)になる文型。 |
SVO | She likes cats. | O(目的語)をとる文型。 |
SVOO | She gave me a book. | 2つの目的語 をとる文型。 |
SVOC | They call me Tom. | 目的語 O を補語 C で説明する文型。 |
SVC(第2文型)
SVC(主語 + 動詞 + 補語)は、主語の状態や性質を説明する文型 です。補語(C)は主語(S)についての情報を補足し、「S = C」の関係を示します。
SVC の形では、be動詞以外にも「状態・変化・知覚」を表す動詞が使われる ことが多いです。
SVC をとる主な動詞
動詞 | 意味 | 例文 |
be | 〜である | She is a teacher. (彼女は先生です) |
look | 〜に見える | She looks young. (彼女は若く見えます) |
seem | 〜のように思える | He seems happy. (彼は幸せそうです) |
become | 〜になる | He became a doctor. (彼は医者になりました) |
get | 〜になる(変化) | It got dark. (暗くなりました) |
feel | 〜と感じる | I feel tired. (私は疲れたと感じます) |
stay | 〜のままでいる | She stayed calm. (彼女は落ち着いたままでした) |
▶ 補語が名詞の場合:
- He became a teacher. (彼は先生になりました)
▶ 補語が形容詞の場合:
- She looks happy. (彼女は幸せそうに見えます)
SVC の文型は、主語の状態や変化を説明するため、状態動詞・変化動詞・知覚動詞 を用いることが多いのが特徴です。
SVOO(第4文型)
SVOO(主語 + 動詞 + 間接目的語 + 直接目的語)は、間接目的語(人)と直接目的語(物) の2つの目的語をとる文型で、「人に物を~する」という意味になります。
- 間接目的語 には、人を示す語(me, him など)が多く使われます。
- 直接目的語 には、物や情報を示す語(book, letter など)が使われます。
文 | 間接目的語 | 直接目的語 |
I gave him a book. | him(彼に) | a book(本を) |
She sent me a letter. | me(私に) | a letter(手紙を) |
My father taught us math. | us(私たちに) | math(数学を) |
SVOO をとる主な動詞:
- give(与える), teach(教える), show(見せる), send(送る), tell(伝える)
▶ to を使った言い換え:
SVOO の形は「間接目的語 + 直接目的語」ですが、「直接目的語 + to + 間接目的語」を使って表すこともできます。これは、特に間接目的語が長くなる場合に使われることが多いです。
- I gave a book to him.
- She sent a letter to me.
SVOC(第5文型)
SVOC(主語 + 動詞 + 目的語 + 補語)は、目的語がどのような状態かを補語で説明する文型 です。補語(C)は目的語(O)についての追加情報を示し、「O = C」の関係が成り立ちます。
- 補語が名詞の場合:「OはCというもの・人である」
- 例: They call me Tom.(彼らは私をトムと呼びます)
- 補語が形容詞の場合:「OをCの状態にする」
- 例: He made me happy.(彼は私を幸せにした)
- 例: He kept the door open.(彼はドアを開けたままにした)
補語が形容詞の場合、「変化」や「状態」を表すことに注意が必要です。
文 | 目的語 | 補語 |
They call me Tom. | me(私を) | Tom(トムと) |
We named our cat Luna. | our cat(私たちの猫を) | Luna(ルナと) |
He made me happy. | me(私を) | happy(幸せに) |
SVOC をとる主な動詞:
- call(呼ぶ), name(名付ける), make(〜にする), keep(〜のままにする)
書籍『中学英語イメージリンク』では、文型についてもイメージでつかめるようにイラストを用いて解説しています。ご興味ありましたらぜひどうぞ!
練習問題
A. 文の書き換え
1. He showed me the book.(to を使った文に書き換えましょう)
2. My mother told a story to us.(SVOO の形に書き換えましょう)
3. The teacher lent a pen to him.(SVOO の形に書き換えましょう)
B. 日本文を英文にしましょう。(SVC)
1. 彼女は幸せそうに見えます。
2. そのスープは美味しそうに匂います。
3. 彼は医者になりました。
C. 日本文を英文にしましょう。(SVOO, SVOC)
1. 彼は私をトムと呼びます。
2. 先生は彼にペンを貸しました。(貸す は lend を使う)
3. 私は彼女に花をあげました。
4. その知らせは彼女を幸せにしました。
解答・解説
A. 文の書き換え
# | 解答 | 解説 |
1 | He showed the book to me. | 直接目的語 + to + 間接目的語 を使った言い換え。 |
2 | My mother told us a story. | SVOO の形に変更。 |
3 | The teacher lent him a pen. | SVOO の形に変更。 |
B. 日本文を英語にしましょう。
# | 解答 |
1 | She looks happy. |
2 | The soup smells delicious. |
3 | He became a doctor. |
C. 日本文を英語にしましょう。
# | 解答 |
1 | He calls me Tom. |
2 | The teacher lent him a pen. / The teacher lent a pen to him. |
3 | I gave her flowers. / I gave flowers to her. |
5 | The news made her happy. |
まとめ
✅ SVC は「S = C」の関係を示す。(例:She looks happy.)
✅ SVOO は「人に物を~する」を表し、to を使った書き換えができる。(例:She gave me a book. → She gave a book to me.)
✅ SVOC は「O = C」を表し、補語が形容詞の場合は「OをCの状態にする」という意味になる。(例:He made me happy.)
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